天覧山・多峯主山の 

宅地開発中止!

10年にわたる市民の願いが実る!ついに団地開発中止

 

1995年、飯能のシンボル地「天覧山・多峯主山一帯」に住宅団地開発(武蔵丘分譲地)の事業申請が出されました。それをうけ、郷土の誇りであるこの地の保全を願い『天覧山・多峯主山の自然を守る会』を結成し、開発変更を訴え25千を越える署名を集めたり、保全条例制定の直接請求などを行い、この10年間活動を続けてきました。

 そうした中で、113日に事業主である西武鉄道が〈住宅開発を中止する〉と飯能市に申入れたこと(埼玉新聞記事)を知り、当会は1月25日に沢辺市長と会見し、以下の2点を確認しました。

 

@       国道299号沿いの一部地域を除いて住宅開発計画は全面的に中止する事。

A       市街化調整区域に戻す手続きを進めてゆく事。

また、以下の4項目を沢辺市長に要望しました。

@     開発中止にともない、山を横断する道路計画も見直してほしい。

A     天覧山・多峯主山地域の保全を強化するために、奥武蔵自然公園・普通地域から特別地域への変更を検討してほしい。

B     事業者・行政・市民が一緒に考えてゆける場として「はんのう市民環境会議」をさらに充実し、市民参加のまちづくりを行なってほしい。

C 現在策定中の「第4次飯能市総合振興計画」の中に、天覧山・多峯主山一帯の保全を位置づけてほしい。

 

 守る会の訴えに賛同し署名いただいた多くの方々、いろいろな立場で支援頂いた方に厚くお礼申し上げます。また、表立って声に出せなかった方々を含め多くの市民が、当地は緑のシンボル地として残ってほしいと願っていたのではないでしょうか。飯能市民にとって特別な場所であるという人々の深い思いが、開発中止という結果につながっていったと思います。

 

大切なのはこれからです

 

 しかし、開発が中止になっただけでは保全の方向性が明確になったとは言えません。今後は事業者・行政・市民がともに考え、力をあわせ、まちづくりを進めてゆくことが重要であると考えます。幸い沢辺市長の発案により、そうした共働の場として「はんのう市民環境会議」が始まっていますので、そういう場を活かし、現在飯能市が取り組もうとしている「エコツーリズム」も視野に入れ、西武鉄道とも話し合いながら、今後の天覧山・多峯主山の自然環境の保全と活用を、具体的なものにしていくべきと考えています。

今後、当会はそれらについて積極的に発言し、行動を続けていきますので、市民の皆様にはこれからも引き続き「天覧山・多峯主山の自然を守る会」に対して、ご支援ご協力いただけますようお願いいたします。

 

 

テキスト ボックス: やませみ号外 天覧山・多峯主山の自然を守る会 
テキスト ボックス: 2005.1.28
連絡先:浅野正敏
飯能市柳町18−17