東谷津レポート その200 |
2016.3.25(金) 山梨 10:00〜13:30 晴 |
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谷津にガマガエルが帰って来たぞ。東谷津2012年から、天覧入り谷津2013年から産卵が確認できなくなり、どうなってしまったのだろうかと心配していたのだが、今日両谷津のため池の水底に長くひも状卵塊が沈んでいたのだ。卵塊の表面は変色しており、産卵後数日が経過しているようだ。これで十数日後にはあの神秘的な孵化(卵帯に孔があき、ダルマ肺の状態で浮き出てくる)と、6月には集団上陸がまた見られるだろう、楽しみに待つことにしよう。 カタクリ:雑木林の北斜面で今年もひっそりと花を咲かせた。 ガマガエル(アズマヒキガエル)の卵塊:ため池の水底に、久々に産卵されていた。 クロナガカワゲラ:水路に張り出したコナラの枝先で交尾中のカップル、雌は雄を背負ったまま移動して行った。近寄りすぎたようだ。 ルリタテハ:気温が15度を超え、晴れると越冬個体が飛び出して来る。ようやく暖かくなったこの時期は体を暖めるために、草原に積まれた丸太の上で翅を大きく広げているところをよく見る。 ミドリシジミの卵:枝払いされたヤマハンノキの小枝をじっくり探す。みつけた卵を小枝ごと切られていない枝に縛り付けて救出してみようという試みだ。(4個のうち3個には既に孔があき、寄生蜂等の天敵にやられている) ハイイロフユハマキ:フユシャクガのように冬に活動する。指先で触れても逃げようともしない、もうそろそろシーズン終わりだねえ。 ゴミムシの仲間:通常は林床の落ち葉の下等にいるが、何故か鉄製のフェンスの上にいた。暖かさでここまで登って来たようだ。チャバネクビナガゴミムシのようだが、こんな所までくるんだね。 ヤマオニグモ:鉄製フェンスの締め付けナットの上にちょこんと乗っていた。活動期には樹間に大きな網を張る。
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東谷津レポート その199 |
2016.2.25(木) 山梨 10:00〜14:00 晴 |
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谷津、静かな時間が過ぎてゆく。見た目には何も動いていないようにみえる。だが、時折小鳥が鳴く落葉樹の地上から遥か上の梢では、冬芽がちょっぴりふくらんで春への動きが始まっているようだ。 冬芽が変だ。逆光にまるでネコヤナギの花のようだ。フラッシュしてみようか・・・ 現れたのがこれ、体中に剛毛が生えている。さらに近寄ってみると・・・ うへえ、凄い形相(お尻かな)、誰の幼虫なのだろう。 アシベニカギバの幼虫:うーむ、お見事。横に廻って・・・ アシベニカギバの幼虫:もろ見え、これではもろに風雨にさらされてしまう、春まで過ごせるのかいな。 傘グモ:こちらはちゃんとした居場所を見つけたようだ。ローアングルから覗き込んだ。 ゴミグモの仲間:葉陰で春待ちはヤマトゴミグモだろうか。 ルリビタキ:虫たちの観察をしていると、ピッ、ピッ、グッ、ググッと鳴きながら近寄ってきた。雄のルリビタキ、瑠璃色の背中は見せてはくれなかった。 イカル:谷津への途中、河岸林が何やら騒がしいぞ。見上げると遥か樹上に群れていた。黒い頭部に黄色い大きな嘴はいつ見ても可愛らしいね。
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東谷津レポート その198 |
2016.1.28(木) 山梨 11:00〜14:00 晴 |
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谷津の冬、時折群で廻ってくる小鳥たちの声以外生きものの気配はない。この時期の虫探しは、大きな木の樹皮の割れめや、低木や幼木の枝先、常緑樹の葉裏等を丹念に見てゆく、まるで宝探しのように。そう、この時期に見つかる虫は私にとってまさに宝なのだ。 「キノカワガがいるよ」の情報が入る。成虫で越冬する姿は木の皮そのもの、擬態の名手とは聞いていたがまだ見たことはない、急遽谷津の雑木林に向かう。『宝探しだ!!』 キノカワガ:成虫で越冬する蛾の仲間。立枯れ木のコケの中にぺたりと張り付いてじっと春を待っている。同じところを何度かみたが、陽光の変化でやっと見つかった。(写真中央やや右下に大きく写っている) キノカワガ:こちらは別の木にいたもの。陽光に照らされて春を感じたのか、体をもちあげて目覚めたようだ。(写真ほぼ中央) キノカワガ:別方向から見てみた。脚をふんばって移動の準備。体表のごつごつ感もまさに木の皮だね。 桜の木の枝先、冬芽の色と全く同色のイモムシ、枝にいたのでわかったものの芽に巻き付いていたら見つけられなかっただろう。毎年見るのだが、誰の幼年期か未だに不明。 さてどこにいる。そう、下からふたつめの冬芽の横にへばりついているね。枝をたぐり寄せてみようか・・・。 おなじみのコミミズクの幼虫だ。 コミミズク幼虫:こちらは常緑樹の葉陰、この虫はいろんな場所で越冬している。 アザミウマの仲間:カシノキの葉裏にいたもの。体調5ミリほどのこれはツノオオアザミウマかな。よく見ると近くにはさらに小さい違う色合のものが写っているが・・・。 アザミウマの仲間:これは別種なのか、はたまた上記の幼生(アザミウマは不完全変態と完全変態への移行過程にあり3ステージの蛹期があるのだそうだ)なのかなあ。同じ葉に同居していた。
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東谷津レポート その197 |
2015.12.8(火) 山梨 10:00〜14:30 晴 |
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ほたるの里の雑木林の中が何やら騒がしい。近くの小学生が落ち葉はきの実習授業なのだそうだ。まだちょっと早いんじゃないかななんて思いながら、授業が終るまで谷津の奥の方に向かう。久し振りの谷津奥、冬鳥のルリビタキがさかりに地鳴きしている。 ホコリタケ:コナラの大木の根本に、小さな一輪挿し発見。ちょっと遊んで行こうか・・・。 横から棒切れでおしてみると、ほれこの通り、ほこり(胞子)を吹き出す。このキノコを見つけるとついついやってしまう。 アオマツムシ:真夏の夜に集団でやかましく鳴くこの虫も、この時期に見ると寂しげだ。 シタキドクガ幼虫:道標の上に抜け落ちた羽毛かな、いやそうではないようだぞ。れっきとした毛虫だ。どうやら死骸のようなので裏返してみよう。 ほうら、ちゃんとしたイモムシ型、それにしても長い毛だね。 ミヤマセセリ幼虫:コナラの幼木、膝ほどの高さのところ、食い荒らされた跡と葉が2枚重ねにくっついている。隙間を覗くとやはりいた、太っちょのミヤマセセリの幼虫が天井側に張り付いている。 クロスジフユエダシャク(雄):晩秋から真冬にかけて現れるフユシャクの仲間、夜間に翅が退化して飛べない雌を探して動きまわる種が多い中でこれは昼間活動する。この時期雑木林を歩くとぱたぱたと不器用に飛び出す。 ウスキホシテントウ:今日の暖かさで出て来たのかな、それとも落ち葉はきで起こされたのかな。
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東谷津レポート その196 |
2015.11.7(土) 山梨 9:30〜14:30 晴れのち曇り |
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谷津の雑木林の木々の葉が徐々に色づき始め、ほたるの里の入り口のサワフタギも早々と色を変えた葉を落とし、熟した果実が陽にあたり瑠璃色に輝く。 「サワフタギ」別名ルリミノウシゴロシ、ほたるの里にただ1本だけある。牛殺しとはまた恐ろしい名前をつけたものだ、でも毒性からではないようで、材が丈夫で折れにくく牛の鼻輪とした。また、牛の頭をたたくと牛が死んでしまうくらい丈夫だというたとえからと、(その裏腹に)瑠璃色の実を付けるところからがこの名の由来らしい。春花が咲く頃の若葉が、トトロの森の猫バスそっくりのシロシタホタルガの幼虫の食草となる。 サワフタギの果実:つやのある瑠璃色の美しい実が熟した。別名ルリミノウシゴロシ。 キチョウ:早春から晩秋まで長い間みられるこのチョウも、そろそろ見納めかな。ここを越冬場所にするのだろうか、草間で一休み。 キチョウ:こちらは別個体、陽が出ると、まだまだふらふらと不器用に飛び出して、残り少ない花を探して吸蜜だ。 ベニシジミ:ずいぶんと長生きしたのだろう、あの鮮やかな色調もすっかりあせている。わずかに残った花を選んで吸蜜中、何故か近くの咲きざかりの花には行かないが・・・。 ハナグモ:老練のベニシジミが選ばなかったはずだ、花の裏にかくれて獲物を狙っていたクモが姿を現した。 キザハシオニグモ:巣網をたたみススキの葉陰で脚を折りたたんでうたた寝中、と思いきや・・・。 さっと素早く動いて、お尻をもごりもごりと左右に振った。 何かをくわえている。狩だ、こんな時にも狩をするんだね。 シロホシテントウ:歩道沿いの手すりの上を忙しく移動していた。越冬場所を探しているのだろうか。
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東谷津レポート その195 |
2015.10.21(水) 山梨 10:30〜15:30 薄曇り |
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夕方日が陰る頃になると、谷津には冷気が舞い降りてくるようになった。この冷気を受けて昆虫たちの動きが鈍くなる。だが、日中は気温が上がる日がまだまだあるが、そんな日は雑木林の奥から、遅生まれのツクツクボウシの声が聞こえてくる。 10月18日、てんたの会の活動拠点「東谷津ほとけどじょうの里」で今年も「里山バザール」が開催された。参加店舗は10店舗、若い人の参加や多くの子供達の来場でにぎやかに楽しく谷津での1日が過ぎた。 「里山バザール」バラエティーにとんだお店が10店舗、今年も多くの人たちが参加来場、谷津での1日を楽しんだ。 モンキツノカメムシ幼虫:どうなったかなと変化を期待しながら覗きに行く。いたぞ、それも頭部が黒っぽく変色し、背中には翅の形も黒っぽく出来ている。これが終齢幼虫だったんだ。(10/14撮影) モンキツノカメムシ成虫:どうなったかな、まだいるかいな。なんと成虫になっているではないか、まだ群れている、このままの集団で越冬場所を探すのかなあ。 ヤマトシリアゲ(雌):頭が著しくまえに突き出して、なんとも変な顔つきだ。口はこの先にあり小さな昆虫を食べる。雄は尾端に大きなはさみを持つ、通常は雄も雌もその尾端を背中の方に大きくせり上げている。 ホシホウシャク:長いストローをのばし蜜を吸う。花には止まらずこのようにホバリングして蜜を吸うので花粉は運ばない。花にとっては蜜を盗まれるだけ、日が落ちてもやってくるやっかいなやつ。 キクキンウワバ:たれ下がった枯葉に静止、よくもまあこんなところを選ぶものだ。翅にある大きな黄色い紋は陽にあたると金色に輝くそうだ。 ヒメスズメバチ:日が落ちた帰り道、路上でじっとしていた。死んでいるのかなと触角にそっと触れてみた。おもわづ手をひっこめた、まだ生きている。カメラをかまえて「おとなしいから手にのせてみて」と、自分でやれい。 これが顔面、ヒメとは言っても「こわもて」だ。アシナガバチの巣を襲うんだそうだ。触っちゃいけないぞ。
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東谷津レポート その194 |
2015.10.6(火) 山梨 10:00〜16:00 晴れ |
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ほたるの里のt田んぼの稲が刈られ、稲ははざ掛けで2週間ほど天日で干されて脱穀される。この時期、はざ賭けの上空をふわふわと優雅に滑空してアザミで吸蜜する蝶がいる。長い距離を移動することで知られるあさぎ色した蝶だ。アサギマダラが今年も来そ。 はざ掛け:刈り取られた稲は2週間ほど天日に干され、脱穀される。 アサギマダラ:谷津の上空を滑空し、ノハラアザミに舞い降りた。 吸蜜を始めると長く留まってよく見せてくれる。大胆な紋様の翅の地色は名前の由来のあさぎ色(淡い水色)だ。 これからもっともっと南下するためのエネルギー補給なのだろう。頭胸部の水玉模様もじっくりと見せてくれる。 メスグロヒョウモン(雌):一見ヒョウモンチョウ類とはとても思えない。この色調は雌だけのもの、雄は豹紋柄で他のヒョモンチョウとの見分けが私には付けられない。(写真は撮っているだろうけど) オオトリノフンダマシ:産卵したばかりかな、近くに卵のうがつり下げられている。昼はこうして物陰にじっとしている。 モンキツノカメムシの幼虫:レポート-192で親に保護されていた幼虫も中齢となったらしく近くに親は見当たらない。だがまだ幼虫どうしで固まって潜んでいる。 独立心旺盛の個体かな、ちょっと皆とはなれてみたようだ。親の保護をを受けていたころとはすっかり姿を変えている。終齢幼虫かもしれない。 ギンシャチホコ(蛾)の幼虫:多くのシャチホコガ類の幼虫がそのように、特異な体型で独特なポーズをとる。この幼虫は尾脚が退化し突起のある尾部をいつももちあげている。中腹部側面の模様はコナラの葉が部分枯れしたものにそっくりだ。
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東谷津レポート その193 |
2015.9.27(日) 山梨 10:00〜15:30 曇り雨のち晴れ |
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谷津のススキ原の向こうから、キーキーとモズが甲高い声で縄張り争いだ。田んぼの稲穂も黄金色に色づき重そうに頭をたれる。山陰には逆光に照らされた赤とんぼの翅が無数に光る。秋だねえ。 ヤブカラシの花に来た虫たち 黄緑色の小さな花が次から次に咲き、長いあいだ花をつけるヤブカラシ、そこにはいろいろな虫たちが集まってくる。花は朝早く咲き、花びらと雄しべを間もなく落とし、蜜をたたえたオレンジ色の花盤という部分を残し、虫を誘う。谷津への通りすがりに撮りためた虫たちだ。 アゲハ:いつ見ても来ている。一所にわりと長く留まってくれるので撮り易い。(9月5日撮影) アオスジアゲハ:こちらは、さっと来て瞬時に蜜を吸い飛び去る。割とよく来るが、やっと撮らせてくれた。(9月22日撮影) イチモンジセセリ:今年の谷津で非常に多く見る。ここにも来ていた。(9月12日撮影) コミスジ:翅はずいぶん色落ちして、古い個体のようだ。(9月16日撮影) ヒメウラナミジャノメ:翅を閉じたり広げたりしながら、じっくりと蜜を吸う。ストローを差し込んでいるのがヤブカラシの花盤だ。(9月16日撮影) オオスズメバチ:この剛の者、だれがいようがお構いなしで動きまわる。(9月16日撮影) オオモンクロクモバチ:クモを狩って幼虫の餌にするクモバチの仲間だが、成虫は蜜をなめる。頭の少し前に咲いているのがヤブカラシの花だ。(9月22日撮影) スギハラクモバチ:こちらもクモを狩るクモバチの仲間。やはり成虫は蜜を吸う。(9月16日撮影) アカスジキンカメムシの幼虫:「ゴンズイの実に来ているよ」虫友からの情報。これは面白い写真が撮れるぞと行ってみた。この果実にこの虫、なんという組み合わせ。(9月19日撮影) キンモンガ:草間でじっとしているのをよく見るが、シラヤマギクの花の上で活動的、こんなの初めて見た。
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東谷津レポート その192 |
2015.8.13(日) 山梨 10:00〜15:30 晴れ |
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谷津はこのところの低気温でいっきに秋が来たようだ。雑木林ではゴンズイの実が紅く色を添え、草原ではツルボやナンバンギセルガ花茎をのばして花を咲かせ始めた。今日は、ほとけどじょうの里の定例作業が早めに終ったので、そんな谷津で道草して帰ろっと。 ゴンズイの実:秋にいち早く実を熟す。5月に咲く花は黄緑色で小さく目立たないが、果実はこの通り毒々しいほどの色合で初秋の雑木林を彩る。 ツルボ:9月に入ると、陽当りのよい草原で茎を伸ばし花を咲かせる。初々しい花には早速蜂が蜜をなめに来ていた。 草原の小さな一角がなにやら騒がしい。数匹の小さな蝶が飛び交っている。 ヤマトシジミの交尾:一時して静かになると、ヤマトシジミのカップルが交尾していた。騒がしかったのは、数匹の雄が割り込もうとしていたんだね。 カップルはやっと静かになったと思いきや、1匹の雄がそっと近寄ってきて恋の手ほどきをうけているようだ。「ねえねえ、どうすりゃいいの?」 イチモンジセセリ:こちらの雄は、恋の手はずを心得ているようだ。雌の尾端を後からちょいちょいとつついたり、左から右からもちょこちょこ。雌は受けいれたはくれなかったけど。 ゴイシシジミ:笹の葉裏でアブラムシの甘露を吸っている。近寄ってみると頭部には角が生えているように見える。愛称が「森のピエロ」、なるほどね。 アカハネナガウンカ:文字どうり立派な翅と、赤味がかった橙色、大きな眼で変な体型。この滑稽な姿はススキの茎や葉裏を丹念に探すと見ることができるぞ。 モンキツノカメムシ:子育て中の親が子供を引き連れて、ヒサカキの次の果実に移動だ。幼虫は脱皮をすると、親の保護から離れて自立して行く。 イシサワオニグモ:夜間に素網を張り狩をする。昼間は葉を曲げた簡単な住居にかくれている。薄暗い沢辺りにどきりとさせられる色合だ。 |
東谷津レポート その191 |
2015.8.25(火) 山梨 10:00〜15:30 曇り |
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久し振りの谷津。この夏のあまりにもの暑さに来るのを躊躇していたら、そこにはもう秋の気配が感じられる。山道にはチョッキリが産卵したドングリを葉のついた小枝のまま落とし、草原ではススキが穂を出し始め、ワレモコウは葉を落としていい感じに色づいている。今日は急激な気温低下と曇天で虫達の動きは活発ではないようなので、そんなワレモコウの花に来ていた虫達をじっくり見てみた。 ツマグロキンバエ:複眼に独特の縞模様がある小さなハエの仲間。長い大きな口吻を伸ばし花の中に差し込んで蜜をなめる。 たらふくなめた後、長く伸ばした口吻をマナー通りにお掃除だ。 「くわー、美味かったあ」とばかりに頭をくるくるまわして自慢の縞模様複眼をこする。 アリとアブラムシ:ワレモコウの茎の汁を吸っているアブラムシにアリが近寄って、触角でちょこちょこつつき甘露をせがむ。 1匹のアブラムシがお尻を上げて甘露を出した。(アリの口元にある水滴) クロヒラタヨコバイ:ワレモコウの茎に脚をたたんでじっとしている。初夏に見る個体は尾端の白いモザイク模様を除いて黒光りしているが、こんな複雑な模様のものは初めて見た。 アズチグモ:花の上でただひたすらに獲物を待つ。 ジョロウグモの幼体:ワレモコウを利用して小さな巣網を張りキチョウを捕えていた。こうして脱皮を繰り返し、秋口には体色を変え大きな巣網を張る成体になるのだ。 小さなクモ:足下のキツネノマゴに目を移すと、頂上に小さなクモがいた。クローズアップしてみると、つま先立ちしている。空中に糸をたなびかせて空の旅への準備かな。(糸は見えないので違う動作かも) 左を向いたりに右を向いたり何回かトライのあと、糸をたぐり寄せる動作、曇天の今日はクモをもちあげてくれるほどの上昇気流がなかったようだ。
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