東谷津レポート その190

2015.7.11(土) 山梨 9:30〜16:00 晴れ

 

やっと晴れた。夏日、谷津は草いきれでむっとしている。

ジガバチの狩:ジガバチは獲物のイモムシを見つけるのに、まずイモムシの糞を探すのだそうだ。新しい糞を見つけると、ゆっくりと真上に上昇しながら葉の間を丹念に探し、襲いかかる。イモムシはたまらず糸を引いて地面に逃げ落ちる。安定した地面でジガバチは本格的な狩を作法どうりに進めるのだ。まず大顎で頸をくわえて押さえつけ、あばれるイモムシの胸部腹側、さらに腹部下側の神経節に正確に針を刺し麻酔液を注入して麻痺させる。ぐったりとしたイモムシにまたがって頭部をくわえて前進歩行で巣穴までかなりの距離をかなりの早さで運搬する。幸運にも路上でこの狩を見た。


ジガバチの狩:イモムシの頸を大顎でくわえて胸部腹側の神経節にまず一撃(この行程は既に終っていた)したあと、運動機能を奪うために腹部下側の神経節に狙いをつける。


細い胴を腹部下側に器用に押し込んで一撃。獲物はホソバシャチホコの幼虫、どうやらこのジガバチはシャチホコガの幼虫を専門に狩るミカドジガバチのようだ。


これで外科手術終了(麻酔をかけただけでけして殺さない、卵を産みつけ、孵化した幼虫の餌にするためだ)。運搬のために「くわえる場所をちょっとかえてっと」


獲物にまたがって運搬(この蜂は前進歩行運搬)を開始するが、「どうもバランスが・・・あるきにくいぞ」くわえる場所をかえてみよう。


運搬には「この部位だね」、頭部をくわえて歩き出した。


ルリボシカミキリ:この配色を見ると夏の盛りを感じるね。積み上げられた伐採木の上で、雄が交尾をせがむが雌は受入れない。


雌に逃げられた雄は、むしゃくしゃした気持ちを抑えきれないのか、飛んで来た雄に喧嘩を仕掛け追い出すが、いくら待っても雌は来なかった。


ヒゲナガカミキリ:モミの大きな伐採木の幹に不自然な小枝が出てる。カミキリムシの触角だ、これは雄、自慢の長いひげが(触角、雌は短い)仇となったね。


ヒメトラハナムグリ:咲き出したチダケサシに潜り込んで花粉を食べていた。マルハナバチに擬態しているのだそうだ。

東谷津レポート その189

2015.6.26(金) 山梨 10:00〜14:00 曇りのち雨

 

梅雨時の谷津の風情と言えば、小雨にけむる若苗の田んぼから雑木林の深い緑の斜面にぼーっと紅くかすむネムノキの花咲く景色だろう。散り落ちた花殻を見てそう思った。

雨の余禄:雨が降り出した。予定では夕方からだと言っていたのにだ。観察を止めて、帰り支度をしていると「面白い虫がいるよ」と指さす先の笹の葉の上に、妙な格好の虫が目に入る。「うっ、カ、カマキリモドキ」あこがれの虫だったので一目でそれとわかった。予定より早く降り出した雨が合わせてくれたようだ。


ヒメカマキリモドキ:大きな眼、三角形の顔面、長い首に鎌状の前脚、このカマで獲物を捕らえる。まさにカマキリそのもののようだが、カマキリには縁もゆかりもないアミメカゲロウの仲間だ。


ハラビロトンボ:額が青藍色に輝く。これをうまく表現した写真が撮りたくて、いつもカメラを向けていてたが、いいアングルにいてくれず、やっと来たチャンス。これはまだ未成熟の雄のようだ。降り出した雨に翅を休めていたのだろう。


キアゲハ:咲き残ったアザミの花の蜜を吸う姿が痛々しい。幾度か天敵に襲われたのだろう、前翅は縁がもげ落ち、後翅はぼろぼろ、これでもそれなりに飛んでみせた。


クスサン幼虫:田んぼの畦の杭に白い大きな毛虫かな、毛意外は何も見えないが・・・。動き出した毛虫を追って、毛の中身を覗いてみよう。(体長10センチほど)


これが顔、なかなか可愛らしいね。


下にカメラをまわすと、体側の気門を空色に彩っている。大型の蛾クスサン(開張12センチほど)の幼虫である。シラガタロウとも呼ばれるらしい、雨にぬれたコナラの梢から落ちたのだろう。


カギシロスジアオシャク:あなたはだれ。それでかくれているつもり、それとも雨宿りかな。そっと後にまわってみると・・・。


青白い地に白い線が斜めにはしる。カギシロスジアオシャクだ。


カギバアオシャク:こちらは青白い地に白い線が波状に入る。開張が55ミリほどとアオシャクガの仲間にしては意外と大きい。

東谷津レポート その188

2015.6.13(土) 山梨 9:00〜16:00 曇り

 

ホタルの里では、今年もモリアオガエルが産卵した。樹上の卵塊の中で孵化したオタマジャクシは、梅雨の雨にうたれて下の池に着水したようだ。

この時期、栗の木が花をつける。梅雨の湿気が、独特のにおいを助長し、まわりをそのにおいでむっとさせている。栗の木は次々と開花させ、1本の木が長い間においを放ち、虫達を集める。じっくりと覗いてみた。


1匹の黒いハチが、花蜜を吸っていると、もう1匹が背後から迫る。どうやらオオモンクロクモバチの雄が交尾相手をみつけたようだ。


さらに近寄り、交尾行動を開始するが・・・。


雌は近寄る雄に向け、中脚を上げて拒否した。どうやらこの雌は、既に他の雄との交尾を終え、精子を体内に蓄えているらしい。(狩蜂などの蜂の雌は、一生に一度の交尾で、雄からの精子を体内に蓄え、産卵のたびにその精子で受精させて卵を産むのだそうだ。)これでは雄は近寄れない。


もやもやした雄は、名残惜しいのか、しばしの間雌のまわりをうろついていた。


ヒロオビトンボエダシャク:この木で一番多く見られた。花の間を枝から枝へばたばたと不器用に飛びまわる。(よく似たトンボエダシャクかもしれない)。


ルリシジミ:新鮮な花蜜が好きなのかな、咲いたばかりの新鮮な花にストローを差し込んで一心に吸っている。


アカシジミ:栗の花の咲く頃に現れ、早朝の谷津でおなじみだ。今日は、栗の花の上で花蜜を吸う。


ウラナミアカシジミ:アカシジミを載せたなら、こちらも載せなくちゃね。栗の花の咲く時期にこの谷津ではアカシジミと同時に見られ、セットのようなもだからね。曇天にコナラの葉上で一休みってところかな。

東谷津レポート その187

2015.6.2(火) 山梨 9:30〜16:30 晴れ

 

谷津も6月に入ると草原はぐっと背を伸ばす。それにつられてか、虫達の活動も活発になり、たくさんの種を見る事が出来る。

『あれ、間違ったのかいな』

ふわりふわりと大きめの白い蝶が飛んで来て、コナラの若木の葉の中に消えた。そっと近寄ってみると、小枝を忙しげに移動している。アカボシゴマダラの産卵行動だ。「コナラに産卵、そんな馬鹿な」、よく見るとコナラの若木と併行してか細いエノキがあるではないか、彼等が間違えるはずない、間違ったのは私の方であった。そのうちここから翅に赤い星をちりばめた夏型が飛び出すだろう。この外来系のアカボシゴマダラも、ここ天多の森にしっかりと定着してしまったようだ。


アカボシゴマダラ春型:コナラの若木に飛び込んだ。近寄ってみると、併行して枝が入り込んだか細いエノキの葉上にいたが、様子が変だ。


そそくさと葉と葉の間に入り、小枝を歩いて移動している。産卵行動のようだが・・・。


やはり産卵だ、尻先をあちらこちらにくっつけている。


ハラビロトンボ(雄):毎年おなじみのトンボ。今年は池が長く干上がってしまったため心配していたが、どうやら取越苦労だったようだ。


ハラビロトンボ(雌):近くには雌もいた。これで来世も安泰だね。


サラサヤンマ:湿地化した放棄田の奥まった薮の中、それも地面すれすれに、翅を小刻みに振りながら止まっている。近くに雌がくるのを待ち構えているのだ。


ヒゲナガハナノミの交尾:まるで別種が交尾しているようだが、これはれっきとした同一種。下側の雄が櫛状のヒゲ(触角)を持ち雌は糸状だ。連結状態だとその違いがよくわかる。


ホタルカミキリの交尾:伐採され積み上げられたネムノキ、小さな(体長8ミリほど)虫があちらこちらでせかせかと動き廻っている。連結したカップルの動きが一瞬遅くなり、撮れた。こちらはホタルに似た色彩で雄雌同色、背中に乗っている方が雄。


アリノスアブ:幼虫がアリの巣の中でアリと共生、栄養分を蓄え、成虫は食をとる必要なし、葉の上で手持ぶさたらしい。


クロボシテントウゴミムシダマシ:なんともややこしく長い名前だが、テントウムシの仲間ではなく、ゴミムシダマシの仲間で、金色の地に黒い斑紋があり、体長は3ミリほどと極小だ。置いておいたバッグの上にいた。

東谷津レポート その186

2015.5.22(金) 山梨 9:30〜16:30 晴れ

 

雑木林のイボタノキが花を咲かせ始めた。とりわけほたるの里の林縁にある1本は見事である。この花のニオイは独特であり、うまく表現できないが、人によって「臭う」か「匂う」と書分けるであろう。が、虫達にとっては匂うのだろう、たくさん集まっている。

キタテハ:イボタノキの花の蜜を吸いに来た。翅に傷がないところをみると、今年羽化した夏型かな。


コミスジ:この蝶もイボタノキの花が好きらしい。せっせと蜜を吸っている。


こちらが翅裏、なかなかのものだ。


イチモンジチョウ:この蝶もイボタノキの蜜を好むのだが、お腹がいっぱいなのか林床の葉の上で一休み。翅表は地味だが、翅裏はどうかな・・・。


ハラビロミドリオニグモ:「おおっ、緑のトリノフンダマシ!!」腹広で光沢のある姿形に思わず声が出た。が、そんなものはいるはずがない、帰宅後図鑑で調べるとオニグモ属の仲間であった。


アカガネサルハムシ:青緑色の地に赤銅色のストライプが陽光に当たり輝く様、いつ見てもドキッとさせられる。食草のノブドウの新芽をかじっていた。


ホホジロアシナガゾウムシ:冬期越冬のため小枝に長い脚を巻き付けて必死に寒さをしのいでいる姿から一変、活動期の姿はなかなか、空をにらんで威厳があるね。


ベッコウヒラタシデムシ:小動物の屍や腐敗物に集まる森の掃除屋さん。通常地面を這い回っているが、何故か葉上にいた。この胸部の赤いシデムシはいつか見たいなと思っていた私の逸品。


シロスジベニマルハキバガ:ススキの葉裏にオレンジ色の小さな横筋、ぐっと近寄ると図鑑で見覚えのある白い線、体長10ミリほどの小さなガの仲間。


寄生されたイモムシ:「変なイモムシを見つけた」と写真を貼付して連絡が入る。何と、オオシマカラスヨトウの幼虫に寄生蜂の蛹(繭かな)がびっしりとついている図だ。二日後に行ってみると、それらの蛹は褐色に変色していた。


さらに近寄ってみると、蛹(繭)はイモムシの体表にしっかりとくっついている。下方にある筒状の網は何だろう、羽化した後の蛹殻なんだろうか。

東谷津レポート その185

2015.5.11( 山梨 8:3016:20 晴れ

 

てんたの会の拠点「東谷津ほとけどじようの里」のサクランボが熟した。植栽してから5年ほどになろうか、初めての実りである。早速食べた、『美味い!!』サトウニシキまでとは言わないが、初賞味に色がついちゃったかな・・・。

(訂正:前回レポート−184の写真12枚目はオジロアシナガゾウムシはホソアナアキゾウムシの間違いでした。体側についていたのも何かの卵ではなく、まるいダニでした。)


サクランボ:初めてここまで実った。やや小ぶりだが美味いぞ。


有翅型のアブラムシ:翅を持ったアブラムシが卵ではなく直接子供を産んだ。下から順に産まれた子供達は、早速植物の汁を吸っている。親の尾端の色合の違ったのが最後の子供だ。


ヤツデキジラミ幼虫とアリの共生:ヤツデの葉にべっとりとついたヤツデキジラミの幼虫にアリ(トビイロケアリかな)が群がっている。だが、幼虫は慌てる様子もない。そのはず、これは共生だ。


近寄ってみると、ヤツデキジラミの幼虫は尻を上げて甘露を出し、アリがそれを貰っている。アリはそのお礼に幼虫を外敵から守ってやるのだ。


ゴイシシジミ:この特異な体色で本種とすぐわかる。近寄ってまるでピエロのような姿態をみてみよかな・・・。


おおっと、このピエロお尻から何やら出ているぞ。どうやら排尿中、失礼、近寄りすぎたようだね。


ユウマダラエダシャク:美しい模様のガがいた。夜行性なので日中は林床の暗っぽいところの葉上でじっとしている。


オカモトトゲエダシャクの幼虫:鳥糞擬態の尺取虫。色調に加え、胸部を曲げひねりを加えて静止して鳥の糞になりきる。


コンボウハバチ科の幼虫:刺激すると体を曲げ、まるくなって落下する。運悪く葉上に留まってしまった。(アケビコンボウハバチの幼虫かな)


コンボウハバチ科の幼虫:ハチの幼虫にもチョウやガのように、イモムシ型の幼虫がいる。その見分け方は、腹脚(腹部にあるこぶのようなもの)の数だ。チィウ、ガは5対以下でハチは6対以上なのだそうだ。このイモムシは7対だね。


オバボタル:出て来たぞ、ホタルの仲間。日本には。ホタル科が約60種類、ベニボタル科が約120種いるという。(勿論関東にはいないのもいるが)今年は何種類見られるかな。このオバボタルはホタル科、日中活動派だ。

 

東谷津レポート その184

2015.4.30( 山梨 9:3016:00 晴れ

 

萌葱色の雑木林は、あっという間に緑色に変わった。動き始めた谷津の生きもの達も、それぞれに生き様の百態を演じてくれる。さあ、水辺や草原、雑木林の野外劇場へ行ってみよう。

オジロアシナガゾウムシ:「おっ、出て来たな」鳥の糞に擬態していると言われるが、照りがなくなんだか変だぞ。反対側から見てみようか・・・。


このせいだ。体側にべったりと卵を産みつけられている。ここまで来て息絶えたようだ。


ホシミドリヒメグモの捕食:葉裏を見上げると、小さなクモ(体長5みりほど)が自身よりかなり大きなイモムシに挑みかけていた。(まさかやるのかいな)


そっと近付いてガブリ(やったぞ)。だが、意外にもイモムシはぴくりとも動かない。


そのはずで、このイモムシは糸で宙吊りになっていた。このクモは不規則に糸を張り、通過しようとする獲物が絡み付く仕掛けになっているのだそうだ。既に捕えられ、毒牙にやられてたようだ。


カナヘビ:丸太の陰で交尾中だ。長い尾を持ち、後脚の近くのお腹の中央にある生殖器でどのように交尾するのか疑問を持っていたが、これで納得。雄は右後脚で押さえ込んでいる。(雌の尾は切れている)


枯葉そのもの:「これ見て」指差す先、いやあ、これは蛾だあ。まさにスダジイやアラカシの堅い葉が枯れて地面に落ちているようだ。


コミミズク:幼虫は冬期のレポートでおなじみだが、成虫は初登場。幼虫と同じようにぺたりと枝に張り付いている。


ミドリシジミの幼虫巣:食草のハンノキ上で孵化し、若芽を半折りにした巣を作る。昼間はその中で眠っているが、朝方の逆光にその姿が映る(直立した葉の中の黒い影)。


ミドリシジミ幼虫:幼虫は巣材を食べる事もあるらしく、かじった痕跡が茶色く変色している。(20140507撮影)


ホソミイトトンボ:水面を飛行してはここに戻る。成体で越冬し、体色を変えて交尾相手を捜しているようだ。

東谷津レポート その183

2015.4.19(日) 山梨 12:30〜16:00 曇り

 

雑木林が萌えだした。こうなることを待っていたかのように昆虫達が動き出し、夏鳥達がやってくる。田んぼではシュレーゲルアオガエルが恋の歌を谷津に響かせる。「まってたぞ春う!!」

新緑の雑木林、木々は若芽をいっせいに伸ばし始める。林の奥の方から早くもキビタキの囀りが聞こえてくる。


ツクバネウツギ:もう咲き始めたの。花柄に5枚の萼片があり、これが果実の先に残り羽根つきの羽根に似ているところからこの名がついた。これは早めに咲くオオツクバネウツギかも知れない。


ワカバグモ:ハナイカダの葉陰で、葉の上に咲く特異な花に来る獲物を待ち構えて捕えたところだ。まずは一口がぶりと食らいつきとどめを刺す。


あとはこの通り、前脚を大きく広げて次の獲物を待ちながら無作法にむしゃむしゃ。


アシベニカギバ(蛾)の幼虫:何かの陰で寒い冬をやり過ごし、ようやく出て来た柔らかい新芽を貪り食う。


イチモンジチョウの幼虫:雑木林の木々が芽吹くと、林床の低木ウグイスカグラの若葉をに目をやる。そう、このいかつい棘をはやしたイモムシを探してしまう。


カワトンボ:褐色の翅に白く雲がかかっっているが、ニホンカワトンボかいな。腹端の形からは雄のようだが緑紋は白、1枚だけ撮らせてくれた。


モモブトカミキリモドキ:草原に花が咲きだすと各種の花の中で見かける。これはカキドウシの花に来ていた雄、文字どおり異常に太い股だが、雌の足はほっそりと美しい。


スジグロシロチョウ:「なんだモンシロチョウか」とやりすごすが、意外にも撮ってない事に気づき、そんな気持ちで撮った。でもちょっとおかしいぞ、翅裏にすじがあるスジグロシロチョウだった。軽率な観察はいけないということだね。

東谷津レポート その182

2015.3.27(金) 山梨 10:30〜14:30 晴れ

 

谷津に春が来たようだ。冬枯れの草原の枯れ草の間からヒメウズが茎を伸ばし花を咲かせ始め、雑木林ではウグイスカグラ、ヒサカキ、アセビなどの木々にも花が見える。

ヒメウズ:谷津で春一番に咲く。高さ10センチほどの小さな株に直径5ミリほどの花を下向きにつける。注意して歩かないと踏みつけてしまいそうだ。この下向きの小さな花を覗いてみよう・・・。


ヒメウズ:雄しべと雌しべが筒状の花弁につつまれている。こんんな小さな花でもよく見ると面白いね。


こちらはアカコブコブゾウムシであろう、ヒサカキのつぼみの中でまだまだ眠り続けるようだ。


ルリタテハ:冬越しした成虫が飛び始めた。毎年日向ぼっこをする丸太がある。待っていると今年も現れた。このしぶい葉裏を開くと・・・。


ルリタテハ:瑠璃色の帯がひときわ目立つ。


フユシャクガの雌:冬に活動するフユシャクガ、周りが春めき、今冬は見られないかと諦めていたのだが現れた、雌はこの通り翅が退化し飛ぶ事が出来ないので性フェロモンを出して雄を誘う。角度を変えてみて見ると・・・。


長い立派な脚を持っている。飛べないかわりに結構移動しているようだ。(種類名は不明)

東谷津レポート その181

2015.3.15( 山梨 10:3014:00 晴れ

 

谷津の雑木林で鶯が鳴き始めた。だが谷津はなんだか変だ、寒暖が激しいのが影響してなのかもしれないが、アカガエルの産卵はピタリと止まってしまった。例年だと3月末まではぼちぼちと続くのだがだが・・・。これで終了となると昨年の3分の1ほどなので暖かさが数日続けばもう一度一斉産卵があるだろう。昆虫達も混乱しているのかな、なんだか変だぞ。


クヌギカメムシの孵化:コナラの幹の割れ目の奥では孵化か始まった。だがなんだか変だ。通常はかためて産卵された卵は一斉に孵化し、ごちゃごちゃと込み合っているのだが、何故か1匹だけが孵化したようだ。なんだか変だ。


コハナグモ:アラカシの冬芽に何かいる。コハナグモのようだが・・・。


やはりコハナグモだ。このクモは通常花の上などで獲物を待ち伏せるのだが、この冬芽に何か来るとでもと待っているのだろうか。ちょっよ出現が早いのではないのかい。


トビイロツノゼミ:おやこんな時期に交尾とはね。図鑑では出現期510月となっておるぞ。なんだか変だ。


蛾の一種:こちらも角があるようにとがっている。なにやら面白そうな顔をしている近付いてみようか・・・。。


これが横から見た顔面だ。大きく美しい眼でにらまれているようだ。


マルトビムシの仲間:変な虫だ。頭部が大きく胸部が見当たらない。まるでクモのようだが、足は6本なのでクモではない。尻の方はどうなっているのかいな・・・。


せっせと葉の上の菌類を食べ歩いてお尻を見せてくれた。どうやらトビムシ目マルトビムシの仲間のようだ。まるまるとした太っちょだが体長は1ミリほどしかない。