ふる里散歩レポート 『モニタリングを体験しよう』の巻 |
2014.5.11(日)報告者 浅野正敏 |
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風薫る5月、新緑に包まれた天覧山周辺の「ふるさと散歩」は快晴に恵まれました。今回のタイトル通り、てんたの会で実施している「環境省モニタリング1000調査」の内、植物相調査を参加者と共に楽しく学びながら散策しました。当日の参加者は11名。最初に「その時期に蕾、花、実が有る野草に限って調査をしている」と言ったレクチャーを受けてから山に入りました。普通に散策するのであれば1時間もかからない距離のコースですが、道端の雑草と思われる野草には1つひとつ立派な名前があり、それを確認していくと半日はかかってしまいます。
最初に、調査区域外である天覧入り入口付近(人家のある辺り)の土手を指差して、講師の原田さんが「見える範囲で蕾、花、実が有るものの数を言って下さい」と事前学習の質問を出しました。一所懸命に探して7種類ぐらい確認しましたが、実際は倍以上の植物が花を咲かせていたのです。花を咲かせている植物だけでも多いのに、実際の植相はどれほどのものかとその多様性に驚かされます。 調査は、A地区=天覧入り谷津、C地区=東谷津トラスト地を含む諏訪沢入り、B地区=その中間の森、といった3区域に分けて行っています。今回、見つかった植物数は、A地区で44種、B地区で10種、C地区で28種、合計82種という結果でした。 調査対象は、シダ類を除く「草」に限っており、樹木類は数えていません。ちょうどこの時期は、調査対象外のツツジやウツギなど灌木類がたくさんの花を咲かせており、贅沢なお花見散策でもありました。
最初に事前学習として、花の咲いている植物を数える参加者
A区域調査地の山道端に花咲くシャガの群生
1つひとつ植物の名前のメモをとっていく調査の様子
寺社建築の軒先に吊される風鐸に似るホウチャクソウ
羽根突きの羽根に見える花が美しいツクバネウツギ
天覧入り谷津田は、特にたくさんの植物種が見られる場所
ハルジオンの花の蜜を一心に吸うベニシジミ
B区域調査地の森の中で出会った満開のヤマツツジの群生
シオデの葉を食べるルリタテハの幼虫。廻りに落ちていたコナラの雄花に似ていた。
東谷津トラスト地も調査対象地となっている
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ふる里散歩レポート 『山桜に出会おう』の巻 |
2014.4.13(日)報告者 大石 章 |
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いい天気で、Y新聞で広報していただいたこともあり、飯能の他、所沢、入間、日高、東松山からも11人参加いただきました。
多峯主山まで登ってヤマザクラのお花見という企画でしたが、ヤマザクラは一昨日の強風でほとんど散ってしまっている。ウワミズザクラやイヌザクラを見るとまだ蕾で、咲くのは来週以降。でも、これもサクラだと知らない方も多く、興味を持っていただいたようです。 しかし、サクラ以外では里山は花盛りだ。ケヤキ、オニグルミ、モミジ、クロモジなど、早春に地味な花を咲かせる樹はたくさんあります。途中でこれはなんですかと聞かれた花は、ミヤマシキミ。たまたまその後シキミの花も咲いていて、樹の花にもだいぶ関心を持ってもらいました。 樹の花見も面白いですね。
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ふる里散歩レポート 『初日に祈る山歩き』の巻 |
2014.1.1(水)報告者 大石 章 |
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毎年恒例の天覧山山頂で初日の出を見た後、ミニ自然観察という企画です。
しかし、今年は横浜直通運転を記念して、横浜から天覧山で初日の出を見ようという特別電車が出ることになり、商工会議所が天覧山中段で甘酒とおしるこを振る舞うということになりました。どんなことになるかさっぱり見当がつきませんでしたが、いつもどおり能仁寺に6時に行ってみました。
6時15分集合でしたが、いたのは浅野代表のみです。中段集合の案内も出ているので、手分けして私が中段での待機として向かいます。
中段では商工会議所のテントが出ていて、暖かい飲み物に人が集まってました。確かに例年よりかなり多い人出です。
中段に来た参加者はなく、いつもどおり集まった会員4人で会報の配布を行いました。いつもは山頂で配布しているのですが、もう山頂は人出あふれていて入れず、すぐ下の道端での配布です。横浜から来たような人(袋に入れたパンフレットを持ってました)もけっこう受け取ってくれます。
やがて6時50分になると山頂が騒がしくなり、初日の出。私もかろうじて中腹の木の間から初日の出を拝むことができました。
20分ほどすると山頂も空いてきたので、山頂から初富士を見て、さらにやはり初日の出を見ていたムササビに新年のあいさつ。
その後、ほとけどじょうの里に下りて、焚き火で暖まっていると、代表の奥様が赤飯を差し入れ。その頃には東谷津にも日が差し込んできて、あたたかな元旦を迎えることができました。
来年は、天覧山に登るのはやめて、東谷津で豚汁でも飲みながら酒でも飲んでいようという意見(俺だけ?)が出ました。だからみんな来年は参加してね。
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ふる里散歩レポート 『里山のリース作りエコツアー』の巻 |
2013.12.8(日) 報告者 山梨 光明 |
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"里山の恵みを少し分けてもらって、世界に一つだけのリースを作ろう"との募集で、定員15名のところ是非にと押し切られ19名の参加者と、事前準備(里山の恵みオーナメント集めや蔓輪作りなど)のスタッフと総勢31名で行った。午前中は会場作りの不運なスタッフを残し、晩秋の天覧山周辺を散策、終りかけた紅葉を背景に昼食をとって会場に戻る。
さあリースづくりだ。『迷ったらくっつけちゃった方がいいですよ!!』アドバイザーのいいかげんなアドバイスでスタート、皆真剣な顔で蔓の輪とにらめっこ、小一時間で一つが仕上がる頃はベテランの顔に変わって2台めに取りかかる人も出始めた。『迷ったらくっつけろだよね』なんていいながら・・・・。2時間の終了時には皆2、3台を作り終えて満足顔になっていた。 午前中の里山散策。落ち葉を踏みしめながら晩秋の山道を行く。
リースを作り始めると皆真剣そのもの、満杯の会場はシーンと静まりかえる。 机の上はごちゃごちゃ、人のものと間違えないようにっと。 「えーと、これはここかなあ」最後の一手だろうかな。
こちらも仕上げに入ったようだ。
これは完成品かな。作者は2台目に取りかかったようだ。
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ふる里散歩レポート 「川のいきもの、おもしろ観察エコツアー」の巻 |
2013.8.4(日) 報告者 大石 章 |
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名栗川を歩き、ガサガサをして魚や川虫やヤゴを観察する川歩きは毎年やってますが、今年はエコツアーとして行ったところ、遠くは春日部市から、6組20人の親子の応募があり、定員いっぱいになりました。
今日の講師・市川さんを先頭に川へ降りていくと、途中のクヌギにカブトムシがいっぱい。残念ながら今日は虫かごもないので見るだけで河原へ。今年は、前日に雨が降ることもなかったので、水量も少なめで水も温かく、小さな子どもたちにはちょうどよい環境でした。炎天下にもかかわらず、川の中に入ると涼しく、小さな魚がたくさん泳いでいるので、子どもたちは箱メガネと網を持って生き物探しに夢中です。 ヘビトンボ、トビケラ、カワゲラ、ナベブタムシ、ヌカエビ、シマドジョウ、ギバチなどを見ながら上流へ向かいます。上流では、川沿いの遊歩道ができたので、歩きやすくなりました。お昼を食べて、子どもと水切り遊びなどをして、吾妻峡手前で終了。子どもたちはまだまだ遊び足りないようでした。
いつもたくさんいるカジカがまったく見つからず、最後にようやく1匹ようやく見つかりました。水量が少なく水温が高かったせいでしょうか。
たくさんの子どもたちが参加しました。 何がとれたかな
僕がみつけた「川のいきもの」は?
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ふる里散歩レポート 「自然大好き集まれ!里山婚活ツアー」の巻 |
2013.5.12(日) 報告者 浅野正敏 |
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5月12日、好天に恵まれ、新緑がまばゆい天覧山周辺で「里山婚活ツアー」を飯能商工会議所との共催で初めて開催しました。企画と案内役は、自然観察指導員の大石章さん。
飯能駅南口にて受付の後、飯能河原へ移動。ここでは指定した言葉(黒い実、紫の花、いい匂いのする葉など)に当てはまるものをペアで探すフィールドビンゴゲームを行いました。制限時間で集合、見つけたものを発表しながら自己PR紹介でスタート。 次の「ほとけどじょうの里」では、男女共同でのピザ作り作業を体験。緑に包まれた環境の中で、美味しい焼きたてのピザを食べながらの懇談の一時は、解放された気分となり、あちらこちらで男女の会話が弾んでいました。 食事が済んだ後、スラックライン(木と木の間に平たいロープを渡し、それを綱渡りするというもの)遊びを用意。 その後、天覧入り谷津田へと廻る自然観察ハイキングをしながら、所々でクイズを出しながら下山しました。最後は、ケヤキの木の樹洞に棲む生き物を当てるクイズでしたが、なんとムササビ君が顔を出して「答えは俺じゃ」と教えてしまいました。とてもラッキーな出会い?のあった「里山婚活ツアー」でした。
飯能河原でフィールドビンゴゲーム。男女ペアとなって指定の物を探します。
「ほとけどじょうの里」で、男女共同でのピザ作り作業を体験。
緑に包まれた自然の中で、焼きたてのピザを食べながら懇談の一時。
男女助け合いながらの綱渡り(スラックライン)遊び。
天覧山周辺の山道沿いにはヤマツツジがオレンジ色の花を咲かせていました。
ケヤキの木の樹洞に棲む「ムササビ」が顔を見せてくれました。
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ふる里散歩レポート 「早春の植物観察」の巻 |
2013.3.10(日) 報告者 大石 章 |
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3月10日(日)早春の植物観察の巻
本日は気温が25度まで上昇する予報。風も強く、杉花粉がたくさん飛んでいるのが目と鼻で分かりますが、それでもめげず14人も集まりました。
講師はモニタリング1000調査で植物を担当している原田恵子さん。まだ花はあまり咲いていないので、植物にこだわらずに何でも見ようという姿勢です。
人家周辺には、ホトケノザ、オオイヌノフグリなど早春の草花が咲いてますが、天覧山の谷津田に入ると咲いているのは、ヒメカンスゲ、シュンランくらいで、カヤネズミの巣を見たり、ヤマアカガエルの産卵の様子を見ながら山を登っていきます。
多峯主山でお昼をいただいていると、強風に吹かれて杉花粉が煙のように舞い上がっているのが見えます。山頂にはヒオドシチョウのオス数頭がが縄張り争いをしていて、疲れると人ものお構いなしに止まります。
御嶽入りへ下ると、南向き斜面の足下にはタチツボスミレがたくさん咲いていました。しかし、講師も含め花粉で目や鼻はむずむずしどおしで、多少早めに観察会は切り上げ、麓の中央公園でやっている「震災復興元気市」を楽しんでもらうことになりました。
谷津田でヤマアカガエルの卵塊とオタマジャクシを観察
山頂のヒオドシチョウは人見知りしません
みんなスミレの花が大好きです
強風にも花粉にもめげず、「震災復興元気市」は人でいっぱい。参加者も買い物を楽しんでました。
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ふる里散歩レポート 「冬の里山・バードウオッチング」の巻 |
2013.2.10(日) 報告者 大石 章 |
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天気は快晴で、風もさほど強くなく、バードウォッチングにはいい日です。恒例の鳥観察の講師は、駿河台大学の内田康夫名誉教授、日本野鳥の会の初代事務局長です。
冬鳥は、その年の渡り鳥の数と天候に左右される上、群れで移動しているため、鳥を見られるかどうかは特に運に左右される、歩き回るより一箇所に長くいた方がよいとのこと。
その日は、さらに毎日天覧山に来ているモニタリング1000調査・鳥担当の河合さんが道案内をして、鳥を見やすいコースを廻りました。
しかし、今年いつも見られる鳥が出てきません。それでも、9羽ものコジュケイの群れ、いつも縄張りを張っているモズ、ジョウビタキ、ルリビタキやカシラダカの群れが見られました。
最後に廻った谷津では、ウソとオオタカが同時に現れ、数えてみると鳴き声だけのものも含め24羽。ついでにタヌキも出てきたとのこと。
モズとジョウビタキが同じ場所に
本郷入りではぬかるんだ道や崩れていた道が整備されてました。
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ふる里散歩レポート 『初日に祈る 山歩き』の巻 |
2013.1.1(火) 報告者 浅野正敏 |
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西の空には満月に近い月が輝く黎明の新年。天空は雲ひとつない快晴であったが、東の地平線辺りだけ雲がたなびいている。白々と明るくなって行く中、初日の出を待つ人々で天覧山山頂は埋まっていた。
6時52分がここから見える日の出時刻だったが、残念ながら雲に隠されてしまった。数分後、薄目を開けた瞳のように雲の隙間から初日を拝することができ、ここでようやく納得しながら一年の無事を祈る。 初歩きコースは天覧入り谷津へと山を下った。日の出後30分くらいが一気に冷え込み、霜で一面真っ白となる。田圃は薄氷が張っていて水の中の生き物の姿は見えない。シジュウカラ、コガラ、メジロなどの小さな野鳥たちの清々しいさえずりが響き渡る。 天覧山裏山をぐるりと回って東谷津トラスト地へ。ここで焚火を囲みながら、暖かい紅茶と赤飯をいただいて解散となった。 天覧山山頂は初日の出を待つ人々で埋め尽くされた。 雲と雲の隙間から薄目を開けた瞳のような初日の出を拝することが出来た。 日の出10分後、西の空に残月、画面左下に霊峰冨士が浮かび上がる。
天覧入り谷津一面に霜が降りる。
霜柱が立つ山道をサクサクと踏みしめながらの初歩きだ。
天覧入り谷津田は、薄氷が張っていた。生き物たちのために水は抜かない。 天覧山裏山をぐるっと回って東谷津トラスト地へ向かう。 東谷津トラスト地では大石さんが焚火を炊いて待っていてくれた。 暖かい紅茶と浅野の家内が差し入れた赤飯をいただいて解散となった。
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ふる里散歩レポート 『里山のリース作りエコツアー』の巻 |
2012.12.9(日) 報告者 山梨 |
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山の恵みを少しだけいただいて、世界に一つだけのリースをつくりました。午前中は天覧山周辺を散策しながら、リースのオーナメントにしたら素敵だろうなと思われる木の実などを拾いながら歩き、自然の中での昼食、午後は室内でのリースづくりです。約2時間の時間枠の中で作り上げた大作を持ち帰りました。
いよいよリース作りの始まりです。
しばらくすると机の上はこの通り散らかってきました。
小一時間もすると、一つ目が完成まじかです。息を止めて繊細な部分を慎重に取りつけてっと。
これで完成。松ぼっくりをふんだんに使ってみました。
こちらは緑系でまとめてみました。
こんな小さなリースまでも、右はどんぐりなどでリスだそうです(横から写せばもっとリアルでした)こんなアレンジも楽しいですね。
これ自信作のようです。
こちらも、出来てみてよほど嬉しかったのでしょう。
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